庭のデザインにはさまざまなスタイルがあります。その中でも、イングリッシュガーデンなどのおしゃれな洋風庭園にあこがれている方も多いのではないでしょうか。
これから家を新築する、もしくは庭をリノベーションしようと計画している方で、洋風の庭園を目指す場合に、どのようにしたらよいか悩む方もいらっしゃるでしょう。今回は、洋風庭園の特徴や、その魅力についてご紹介するとともに、自宅の庭に洋風庭園を実現するためのポイントについて解説します。
洋風庭園の特徴と魅力とは?
洋風庭園は、ヨーロッパの西洋庭園の歴史とともに確立されてきた様式を取り入れた庭園です。シンボルツリーや雑木を背景として、さまざまな種類の植物を使用し、洋風のエクステリアやオーナメントなどを飾りとして配置しながら、色彩豊かに庭を演出するのが特徴です。
近年は、日本でも洋風建築の家が増えていますので、庭も洋風にする方が増えています。ガーデニングを楽しむだけでなく、石造りの床や洋風のエクステリア・可愛らしい雑貨などによる庭の演出から、ウッドデッキ・テラスなどのくつろげる空間造りまで、その楽しみ方の幅が人それぞれに広がっているところも大きな魅力となっています。
西洋庭園と日本庭園の違いとは?
自宅の庭を洋風にするか和風にするか迷う方も多いのではないでしょうか?西洋庭園と日本庭園には、どのような違いがあるかについて、解説します。
日本庭園は池を中心として、土地の起伏を活かした人口的な山と自然の庭石や草木で構成されています。四季折々の景色が鑑賞できるよう造形されており、左右非対称で造られているのも大きな特徴です。
西洋庭園の多くが、植栽が人工的に整形され、水の流れもコントロールされているのと比べると、特徴に大きな違いがあります。西洋庭園が人為的な美しさを目指すのに対して、日本庭園はありのままの自然との調和を重んじており、庭園に対する価値観の違いについて分かるでしょう。
なお、西洋庭園の中でも次に解説するイギリス式庭園は、植栽の種類自体は異なりますが、日本庭園にとても近い価値観を持っていると言えるかもしれません。
西洋庭園の主な様式について
洋風な庭園造りにおいて、西洋庭園の主な様式と特徴についても押さえておくと、参考になるでしょう。ここでは、西洋庭園の主な3つの様式について解説します。
イタリア式庭園
ヨーロッパの庭園の起源となる様式で、14世紀から16世紀ころに発達したと言われ、「テラス式」あるいは「露壇式庭園」とも呼ばれています。
イタリア式庭園の特徴は、ヴィラ(別荘・館)を中心に左右対称に菜園や果樹園が設けられます。多くの階段や噴水・彫像などの建造物が配されるなど、自然的な美しさと造形的美しさの両方を、兼ね備えた魅力を持っていることと言えます。
フランス式庭園
フランス式庭園は、17世紀から18世紀ころに確立した様式で、平面幾何学式庭園とも呼ばれています。
主には、平坦で広大な敷地に左右対称の構造となっており、庭園の幾何学的配置や植栽の人工的な整形による造形的美しさが特徴です。世界的に有名なベルサイユ宮殿も、このフランス式庭園の代表例となります。
イギリス式庭園
イギリス式庭園は、イタリア式やフランス式の幾何学式庭園に対して、自然に近い景観を造り上げることについて目指した自然風景式庭園で、18世紀ころから発展していきました。
イギリス式庭園の特徴は、曲線を多く使い、自然風景のように造られ、自然そのものの美しさを表現しているところとなります。
現在、ガーデニング用語として使われている「イングリッシュガーデン」は、19世紀のイギリスで認識されるようになった、コテージガーデンなどの園芸様式の流れを汲んでいると言われています。
自宅で洋風庭園を実現するためのポイントとは?
ここまで、西洋庭園の特徴や主な様式についてご紹介しましたが、実際にご自宅の庭で実現するためには具体的にどのようにしたらよいか、そのポイントについて解説していきます。
庭の構成
西洋庭園は、植栽の規則正しい配置や多くの造形物の配置が特徴となります。そのため、門や生垣・花壇などを左右対称に配置したり、同じ植物を規則正しく植栽したりするのが洋風に見せるコツとなります。床面や壁面には、欧米の庭園で使われているようなレンガやタイルなどを使用し、通路や植栽エリア・芝生などをしっかりと分けて構成すると、更に西洋庭園の雰囲気を作ることが可能です。
使用するのにおすすめの植物
植栽の骨格となるようなシンボルツリーには、以下のような樹木が洋風の庭に合います。
- オリーブ
- シマトネリコ
- ユーカリ
- ハナミズキ
低木としては、季節ごとに色とりどりの花を咲かせ、庭のアクセントとなる以下の樹木がおすすめです。
- ローズマリー
- ボックスウッド
- アジサイ
- シャクナゲ
洋風庭園を演出するエクステリア
各種エクステリアも、洋風庭園を演出するのに大きな役割を担います。アーチやウッドフェンス・トレリス(格子状のフェンス)につる性の植物をはわせたり、ウッドデッキやガーデンファニチャーでテラス空間を造ったりするのも効果的です。
洋風庭園を演出する雑貨類の活用
洋風庭園を演出できる雑貨類も、飾りとして積極的に活用するとよいでしょう。たとえば、鉢植えにテラコッタポットや四角いウッドプランターなどの自然素材のものを使うのもおすすめです。また、大きなテラコッタポットを飾りとして置いたり、かわいらしい動物のオーナメントやキャンドルホルダーなどを置いたりなど、さまざまなアイデアで庭園を演出するのも洋風庭園造りの楽しみと言えます。
まとめ
洋風庭園の特徴や魅力、歴史などついて紹介するとともに、ご自宅の庭に洋風庭園を実現するためのポイントをいくつか解説しました。これから、ご自宅の庭造りを検討される際の参考にしてみてください。また、プロに相談すれば、実際の庭の広さや形状をもとに、より具体的に提案を受けることが可能です。
「ヒロオ 造園・庭園管理」では、『お客様の要望以上』・『プロとしてのご提案』をモットーに枝1本から庭園設計まで、責任をもって作業いたします。さまざまな要望にもお応えいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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