庭に芝生があると、見た目が良くなるだけではなく、子どもやペットの遊び場にもなり、暮らしを豊かにしてくれます。そのため、「芝生を貼りたいけれど、上手くできるか不安…」と思う方も多いのではないでしょうか。理想のお庭を手にするためにも芝生をキレイに貼るには、植えるタイミングや準備、正しいやり方で行うことが求められるのです。
そこで今回の記事では、芝生が元気に育つための貼るタイミングや下地準備、いくつかある芝生の貼り方を紹介します。
芝生を貼るのに適したタイミングとは
芝生を上手に貼って育てるためには、生育に良いタイミングに作業を行う必要があります。ここでは、芝生を貼るのに適したタイミングを紹介しましょう。
芝生を貼るのに適した季節がある
極端に暑い、寒い季節以外であれば、一年中芝生を貼ることはできると言われています。しかし、その中でも芝生を貼るのに適しているのが「春」と「秋」です。梅雨入り前に植えることで、雨を利用して水やりの手間もはぶけ、徐々に気温が高くなるため、芝生の成長を促すことができます。
春にタイミングを逃しても、暑い夏を過ぎた後なら秋でも芝生を貼るタイミングとしても適しているのです。しかし、冬が近づくにつれて芝生の成長が止まる可能性もあるため、春のように根付かないかもしれません。
上手に貼るなら「春」がおすすめ
芝生は、成長期の3~5月の春に貼ることで、しっかりと根付き失敗なく上手に育てられるでしょう。梅雨の雨を利用できる、暖かい季節へと移り替わることで、芝生はぐんぐん育てることができるからです。上手に根付かせ失敗しない芝生貼りを行うには、春がおすすめです。
芝生を貼る前の下地準備について
芝生は日光を好む植物のため、1日5時間程度は日の当たる場所が理想的な生育環境と言えます。芝生を上手に育てるためには、できるだけ日当たりの良い場所を選び、土づくりからしっかりと準備することが大切なのです。ここでは、芝生を貼る前の下地準備について紹介します。
雑草を抜く
芝生を上手に貼るためには、雑草をしっかりと取り除く必要があります。雑草を抜いて下準備をすることになりますが、除草剤を使用するなら注意が必要です。芝生も植物のため、除草剤はすぐに分解されて植物の植え付けができるタイプを使いましょう。
土をフカフカに耕す
ガチガチに固まった土では、芝生にとって最適な生育環境とは言えないでしょう。そのため、クワを使って土をフカフカに耕す必要があります。芝生を貼る場所を深さ約20~30mまで掘り起こし、小石を取り除きながら、土壌をフカフカにしてあげましょう。
水はけのよい土壌をつくる
芝生を枯らさずにするためには、土壌の水はけをよくすることが大切なポイントになります。水はけが悪いと、病原菌が繁殖しやすくなるため、芝生が枯れる原因になりかねないのです。フカフカに耕した土壌の上に、川砂などを5cm程度敷いて、その上に養分を含んだ保湿性の高い培養土を2cmくらい重ねていきます。
土を平らに踏み固める
芝生の生育に必要な土壌をつくることができたら、平らにならして土を踏み固めていきます。土を締めて密度を高める「転圧」と呼ばれる作業を行い、下地準備の仕上げをする必要があるからです。凸凹にならないよう芝生用ローラー、なければ板を地面に敷いて、その上から足で踏みつけても良いでしょう。
【種類別】芝生の貼り方について
芝生の貼り方にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴が異なります。ここでは、芝生の貼り方の4つの種類を特徴と共に紹介しましょう。
ベタ張り
難しいスキルも必要なく、スキマなくしっかりとマット状の芝を並べ貼っていくため、初心者でもできる方法です。一列目が並び終えたら、目地が十字にならないよう二列目は半分ずつずらして貼らなければなりません。雑草が発生しにくいだけではなく、雨で土が流れにくい特徴があります。
またスピーディーに貼れるため、すぐに芝生を楽しめることができ、限られた狭いスペースで芝生を楽しみたい方に最適です。しかし、芝生マットを大量に購入するため、コストがかかりやすいのがデメリットになります。
目地張り
ベタ張りはスキマなく貼る方法ですが、目地張りは芝生同士の間隔を3~5cmほど空けて貼っていきます。レンガ壁のように貼るため、芝生マットの間にスキマが生じますが、徐々に目立たたなくなります。植えた直後はスキマが目立つものの、芝生のコストを抑えることができるので経済的な貼り方です。
市松張り
市松模様のように、芝生マットを1枚おきに貼っていく方法になります。春に芝生を貼ることができたら、順調に育つことで、冬までには芝生で全面を覆うことができるでしょう。さらに、使用する芝生マットを大幅に減らすことができるため、コストを抑えたい方にピッタリな方法です。
ただし、芝生が全面に育つまで時間がかかり、それまでの間は雑草をこまめに処理する必要があります。
すじ張り
傾斜のある場所でも芝生を貼れるように、幅5~10cmにカットした芝草を一列に貼っていく方法になります。列の間は5~10cm空けて貼っていきますが、斜面に貼る場合は、ずり落ちないように竹串などで固定すると安定します。芝を切らずに並べても同じような効果を得られますが、全面的に芝生が育つまでには時間がかかるでしょう。
しかし、芝生を植える場所が斜めになっていても、無理のないよう芝を貼ることができるのです。
まとめ
芝生をキレイに貼るためには、生育の妨げにならないよう、タイミングを見計らい作業を行う必要があります。また、芝生をしっかりと根付かせるためにも、下地の準備をしてから貼ることが大切なのです。芝生の貼り方はいくつかあり、それぞれの特徴を知った上で、目的に応じた貼り方を選びましょう。
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